新装版 LOVE理論
ベストセラー『夢をかなえるゾウ』の著者、水野敬也が「恋愛体育教師」として活動する中で出した一冊。
水野さんは普通の作家としての活動の他、恋愛に関する講演、執筆活動もされているそうだ。水野さんの文章は面白いので講演だとどんな話をするのか気になる。
始めに断っておくと、本書は完全に男性向けの本だ。
女性が見たら「こいつは何を言っているんだ」と思うかもしれないし、なかなか下品な本でもあるので、読むのなら自己責任でお願いしたい(笑)
この記事でもその内容に触れていくので、そういうのが苦手な人は回れ右!
今のところモテる要素が何一つない人でも理想の恋人を手に入れる、ための本らしい。
本書の中には様々なモテテクや他の恋愛本にかかれているこれはおかしい、みたいな水野さんの様々な理論が書かれているのだが、一番重視されているのは「どうやってセ/ッ/ク/スするか(もちろん合意の上で)」である。(検索ではじかれないようにスラッシュ入れました(笑))
ん、理想の恋人を手に入れるための本じゃなかったの、と思うだろう。
水野さんの理論はこうだ。
”女は好きな男とセ/ッ/ク/スするのではない。セ/ッ/ク/スした男を好きになる。”
~本書144ページより~
女性が見たら怒りそうな名言である。
なので、セ/ッ/ク/スすれば女は自分のことを好きになる→理想の恋人を手に入れられる、という理論なのである。
この理論は大学進学で上京後女性にモテることだけに全力を注いできた水野さんが数多の実践のもとに導き出したものらしい。
本書を読んでいると水野さんがいかにモテに注力してきたかがわかるので、本書の中で言っていることは結構あっているんじゃないかなぁ、と思う。
まぁ、試してみないと何とも言えないけれども。
と、まぁ本書の内容について軽く書いたが、本書の一番の見どころは4ページからの「はじめに」の部分だと思う。
「はじめにが一番の見どころってどういうことだよ・・・」と思う人もいるだろう。
そりゃそうだ。
普通の本の「はじめに」なんてただの導入でしかないのだから。
本書の「はじめに」も御多分に漏れず、内容的にはただの導入でしかない。
ただ、その文章がめちゃくちゃ面白く、かつうまいのだ。
流石作家!という感じである。
正直、僕は「はじめに」の部分を読んで「この本めちゃめちゃ面白そうだぞ!」と思って本書を手に取った。
そのくらいよくできた文章だと思う。本書の「はじめに」を読むだけで、「この本はなんかその辺の恋愛指南本と違いそうだぞ!」と感じさせてくる。
問題は、この「はじめに」の文章が本書の中で一番の名文だということだ(笑)
「はじめに」の調子で本文も突っ走っていくのかと思いきや、最初の勢いは最初だけで、あとはなんか普通な書きぶりである。
普通といっても結構笑えて面白いのだが、「はじめに」が名文すぎる分、またうまい文章書いてくれるだろうと思って読んでしまう分、読み終わった後に「最初に期待したのとちょっと違うなぁ」と思ってしまった。
一つ疑問だったのは、なんでモテに全力を注いできた水野さんが選んだ仕事が作家だったのか、ということ。
モテるためなら商社マンとかなんかもっとあったと思うのだけれど、なんで作家という茨の道を選んだのだろう。
気になるところだ。
★こんな人に読んで欲しい
・モテたい人
これにつきる(笑)。
モテたい人はとりあえず本書を読んでみる、というのも一つの選択だと思う。