知識ゼロからの株式会社の作り方
「会社を作ると節税になる」「会社法改正で資本金1円からでも会社が作れるようになった」とか言われて久しいですが、実際作ろうと思ったらどんなもんなのか知っている人は少ないと思います。
僕もいままで気にはなっていたものの調べる機会が特になかったわけなんですが、最近友達に「俺起業するから立ち上げ手伝って!」とか言われたので(僕は法学部卒なのです(笑))この機に調べてみるか、と思って読んでみたのがこの一冊です。
内容はタイトル通り株式会社をどうやって設立するか、ということの説明。
これを読みながら行動すれば司法書士とかに手続頼まなくてもいいんじゃない?って言うくらいにはしっかり手続きが書かれています。
でも、本書の中に書いてある通り、登記申請とかそこそこの書類をそろえないといけなかったりするので司法書士にお願いした方が楽ではあります。
司法書士にお願いするときは当然その分費用が掛かるので、設立費用は割高になりますけどね。サラリーマンの副業として起業したとかだったら司法書士にお願いするといいと思います。
僕は多分会社を作ろうと思ったら最初の一社については手続きを自分で全部やってみてしまうと思います。
面倒くさい作業でも新しいジャンルのことだと最初にやるときはなんだか楽しかったりするじゃないですか、あれですよあれ。
二度目からは流れわかっちゃってるんで超めんどくさいって思うことでも一回目だと楽しくできたりしますよね。
まぁ、そんなわけで司法書士を頼む場合はその費用が掛かるよってことなんですが、皆さんの興味は司法書士にいくらかかるかじゃなくて「資本金1円から設立可能ってことは1円で会社作れるの?」ってことだと思います。
結論から言うと、それは「ムリ」です。
残念でした~
資本金っていうのは事業の元手となる資金のことなんですが、会社設立の際にはこれを会社に入れておかないといけないんですね。
だから「会社法改正で資本金1円からでも会社が作れるようになった」っていう言葉の意味は「会社設立の時に会社に入れておくお金は1円でもよくなった」ってことです。要は銀行口座開く時に口座に入れとくお金が1円でもよくなった、みたいなイメージです。
じゃあ、どこにお金がかかるのか?
経費です。
設立に際しての認証やら証明書に手数料が合計で25万円くらいかかります。
1円で作れる!って思ってた人にとっては「高っ!!」って感じだと思います。
でも正直これくらいが妥当だと思います。
なぜか?
1円で会社設立できたら名ばかり会社が大量発生することになるからです。
株式会社、っていうだけでそこそこ信用が得られる部分もあるので、会社乱立回避のためにも費用っていうハードルを設けるのは妥当じゃないでしょうか。
経費25万円というハードルを見て「高い!会社作るのやーめた」ってなる人はあきらめましょう(笑)
「あ、やっぱ経費かかるんだ」ってなっただけで、特に起業への気持ちが揺るがなかった人は本書を読んで起業するといいと思います。
ちなみに、本書はタイトル通り「知識ゼロ」からでも読めますが、正会社法の知識というか会社法で使われている用語の理解があったほうが読みやすいと思います。
なので、本書を読んでてよく意味が分からない部分があったら身近な法学部卒の人に聞きましょう!(笑)
★こんな人に読んで欲しい
・起業したい人
・会社運営の基礎の基礎を知りたい人
本書は、どういう事業で起業するかに始まり、起業するにあたってどういうことを考えておいたほうがいいか、設立の手続き、それからいざ設立したら何が必要かについてざっと書かれています。
何もわからない状態から起業しようと思う人にはうってつけの一冊だと思いますよ!