読書のはじまり

最近読書はしてますか?読書はしたいけれど、面白い本を探している時間はない。そんな人が、ここで読みたい本を見つけてくれたら嬉しいです

なぜ、ビジネスエリートには、猫背の人がいないのか?

"猫背は見た目の印象が悪くなることはもちろんですが、単純に姿勢の話だけでない数多くの深刻な問題が潜んでいます。そのため、猫背さえ治せば、身体が健康に保たれて、人生が楽しくなる可能性が飛躍的に増大するといっても過言ではないのです。"

〜本書3,4ページより〜
 
 
 
突然ですが、みなさんは猫背ですか?
というか、自分が猫背かどうかしっかり把握していますか?
 
僕は以前猫背でしたが、人に言われるまで自分が猫背であることを認識していませんでした。
 
おそらく以前の僕のように、自覚症状のない猫背の方もいると思います。そして、自覚症状がありつつ、猫背が治らないと悩んでいる人もいると思います。
 
 
本書は、日本人に多いと言われる猫背が人に与える悪影響がどれほどのものか説明しつつ、猫背の改善を促す一冊です。
著者はスポーツトレーナー、柔道整復師、治療院グループ総院長といった肩書きを持ち、また自らもスポーツ選手だった過去を持つ澤田大筰さん。
自身が首の怪我で角界を引退せざるを得なかった苦い経験から、健康な身体の重要性を身にしみて認識し、それを伝えることに尽力されている方です。
 
本書は、
第1章 なぜ、日本人は猫背で悩むのか ー背中を整え、効率を上げる方法
第2章 あなたの「疲れ」がとれない本当の理由 ー肩こり、自律神経の乱れ……猫背が病気を引き起こす
第3章 なぜ、できるビジネスパーソンは「少食」なのか ー「猫背」と「食」の密接な関係
第4章 一流はいつも背筋を伸ばしている ー最高の自分の作り方
 
という構成になっていて、猫背が健康にいかなる影響をあたえるのか、猫背が改善されるとどれほどいいことがあるのか、ということを姿勢、健康、食、メンタル等多角的な面から解説している。
 
澤田さんは、姿勢が全ての健康法の基本であり、最近の健康ブームで流行している筋トレやランニング、健康的な食事は、正しい姿勢の上にあるものであって、姿勢を整えないことにはその効果が見込めない、と言っている。
 
スポーツを習うときも正しいフォームで習うか我流のフォームで習うかでは上達のスピードが全然違うことを考えれば、澤田さんの考えも納得がいく。
 
 
日本人に猫背が多い、ということを当然の前提とせず、なぜ日本人に猫背が多いのかを原因に遡って説明し、そこから改善策を導き出していて、非常に説得力がある。
確かに、僕も日本人の高齢者には他国に比べてやたら腰の曲がった方が多いなと感じていた。本書を読んで、その素朴な疑問が解決した。
 
もう一つ、本書のタイトルにもなっているが、ビジネスエリート=仕事のできる人、には確かに何故か猫背の人がいない。自分の周りや著名人を見ても、痩せていたり太っていたりと体型の差はあれど、猫背の人は一人もおらず、これも僕の素朴な疑問の一つだった。
 
本書では、全体を通じてこの問いに答えていて、読み終わった後は「なるほどな」と感じた。
 
今はビジネスエリートでなくとも、まず形から入る、すなわち綺麗な姿勢を心がけることが、ビジネスエリートになる近道の一つだろう。
 
 
★こんな人に読んで欲しい
 
・猫背の人
・猫背でなくとも姿勢がよくない、と言われる人
 
姿勢の悪さを自覚していても、それで特に問題が起きていないと中々本腰入れて姿勢を治す気になれない、というのもわかる。
でも、本書を読めば姿勢を正そう、と思えるはずであり、また本書に載っている猫背対策のエクササイズは非常に簡単である。
猫背の人は、本書を参考に是非猫背を治してみてはいかがだろうか。