読書のはじまり

最近読書はしてますか?読書はしたいけれど、面白い本を探している時間はない。そんな人が、ここで読みたい本を見つけてくれたら嬉しいです

アイドル受験戦記 SKE48をやめた私が数学0点から偏差値69の国立大学に入るまで

 

"はっきり言って、受験生にとってスマホは敵だ。仮にLINEやネットなどで一日一時間スマホに時間が取られるとする。すると一年間で三百六十五時間を吸い取られることになる。この勉強時間は学力において、かなりの差を生むことになるはずだ。"

〜本書128ページより〜

 

 

 

SKE48菅なな子が高二の冬に大学進学を決意し、そこから猛勉強して名古屋大学経済学部に合格した。

本書はそんな彼女の合格までの道のりを綴った合格体験記である。

 

 

菅さんは中学三年生の時にSKE48五期生のオーディションに合格し、SKE48の一員となると、小さいころから習っていたダンスを見出され瞬く間に選抜メンバーに抜擢された。

そして、その後SKE48の選抜メンバーとして紅白歌合戦にも出場した。

これほど順風満帆なアイドル人生を歩んでいれば、普通のアイドルならば大学進学はあきらめるか、何もしなくても行けるようなところを目指し、芸能界一本に進路を絞るところだろう。

 

しかし、彼女は違った。

 

アイドル以外の道、大学に進学し一般就職を目指す、という道を目指すべく、高校二年の冬に突如卒業を発表し、大学進学へ舵を切るのである。

 

 

 

彼女が偏差値を一年間で爆上げし、無事第一志望の名古屋大学経済学部に合格できたのは高校や周囲の環境ではなく、東進ハイスクールの指導によるところが大きいため、東進ハイスクール絶賛な部分はあるが、まぁそれは仕方がないと思う。

東進の指導がいかに素晴らしかろうが、高校入学から高二の冬まで全力でSKEの活動に取り組んできたために高一、高二の時は学校の試験ですら赤点だらけ、進級もギリギリだった菅さんが名古屋大学に合格できたというのは、東進の指導ではなく、彼女の努力によるものだろう。

 

なので、東進に通っていない高校生が読んでも十分参考にできる部分があると思う。

 

 

本書を読んで感じたのは、人間追い込まれている時のほうが必死に勉強するな、ということと、ハードなスケジュールをこなすトップアイドルは集中力が違うな、ということだ。

正直、本書を読んだ読者が菅さんのように勉強するのは難しいと思う。彼女の勉強スケジュールはトップアイドルとして日々分単位のスケジュールをこなしていた彼女だからこそできるものであって、普通の人は同じことをやろうとしても集中力が続かないだろう。

ただ、勉強スケジュール以外の部分については参考にできる部分があると思う。

 

 

一点残念なのは、東進東進しているのは別にいいのだが、東進の講座名がちょこちょこ出てきて、しかもそれの講座がどんなものなのかろくな説明がない、というところだ。

講座の名前から何となくは想像はつくし、自分は大学受験生でもないので別によかったのだが、この本を読んで菅さんの成功に乗っかろう、という東進生以外の受験生にとっては少し不親切なのではないかな、と感じた。

 

 

★こんな人に読んで欲しい

 

・菅さんのファン

・大学受験を控えて成績が伸び悩んでいる人

 

 僕が言うまでもなく菅さんのファンは本書を読んでいることと思う。

でももし、菅さんがSKE48を卒業したと同時にファンをあがってしまった人がいたら、是非本書を読んでみて欲しい。アイドルの時とはまた違った菅さんの魅力を感じることができると思う。