読書のはじまり

最近読書はしてますか?読書はしたいけれど、面白い本を探している時間はない。そんな人が、ここで読みたい本を見つけてくれたら嬉しいです

儲かる会社、つぶれる会社の法則

 

 

 

ニート生活も暇なので、「そうだ、株をやろう」と思い立ったのですが、その時に「株の入門書でおよそ投資一般の知識は得たけれど、会社を選ぶときに生の会社を見て選ぶ方法ってないんだろうか」と思って読んだのがこの本です。

 

参考までに、僕が投資一般の知識を身につけたのはこちらの本↓

 

bookintroduction.hatenablog.com

 

著者はファンドマネージャー藤野英人さん。 

ファンドマネージャーっていうのは、機関投資家の運用担当者のことです。

本書は、著者が5700人の社長と会った経験から、成長する会社の法則を考察している本です。

 

本書の一番の売りは、本書に出てくる法則が藤野さんが企業の実態や経営の現場を実際に自分の目で見ることによって行った徹底した企業調査に基づいていることだと思います。

それも、経験則的に「これこれこういう会社は儲かる/つぶれる」と言っているのではなく、その経験を自分なりに評価して「これこれこういう会社はこうだから儲かる/つぶれる」という話になっているのが説得力があっていいです。

経験則だけだと「その経験則からどうしてそれが法則っていえるの?」ってところが弱くなるんですが、経験則に評価が加わっていることで「なるほどそういうことか!」と思えます。

 

 

例えば、本書に出てくる法則の一つに「社内でスリッパに履き替える会社に投資しても儲からない」というものがあります。

これ、「スリッパに履き替えてるところはなんか儲からないんですよ~」というだけだったら全く説得力がないですよね。

ここで藤野さんは、スリッパに履き替える行動には合理性がないから、会社の入り口の時点でそのような合理性のない習慣を持っている会社は儲からない、と述べています。

藤野さんがはっきりと言っているわけではありませんが、社員が毎日行う行為にまで合理性のない習慣が根付いている会社では、その他の場面でも合理性のない習慣を持っているのだろう、ということだと思います。

 

このように、藤野さんの法則は説得力があり、読んでいて「なるほどな!」と思わせられます。

 

自分がいままで特に気にしていなかった部分にも法則が隠れていて、本書を読む前と後では会社を見る目が変わりました。

 

 

株をやらなくても、会社を見る機会が多い人は読んでおくといい一冊です。

 

 

 

 

 

ちなみに、投資のための本を何冊も読んでおきながら結局投資は始めませんでした。

何故か?

 

イギリスがEU離脱するとか言い出したからです!

 

イギリス問題で株式市場が読めなくなったので、素人が株に初めて手を出すにはこの時期ハードル高すぎるだろと思ってやめました(泣)

 

今から株始めようって思う人はその辺気に留めておいた方がいいと思います。

 

 

 

★こんな人に読んで欲しい

 

・投資先を実際に見て見極めたい人

・就職、転職活動中の人

 

本書は投資家のためだけの本ではないと思います。

特に就活生、転職活動中の方にはぜひ読んで欲しい。

就活で会訪れただけでわかる法則がいっぱい載っています。

面接対策の本ばっかり読んでる場合じゃないですよ、マジで。

 

どんなに一生懸命面接対策して会社に入っても、入った会社が「つぶれる会社」だったら意味ないですからね。転職する気のない人にとっては特に。

どうせ就活するなら「儲かる会社」に就活しましょう!

 

こういうと「お金がすべてじゃない!!」とかいう反論を食らいそうですが、本書に載っている法則は経営者の意識の差から生まれているものが多いので、本書の法則に照らして「儲かる会社」にあたる会社は「いい会社」だと思います。

 

 

投資本としてだけでなく、企業分析の本としてもオススメの一冊です!